猫おばさん

会社の向かいに一軒家があるんだけど、ここに猫の餌を置いていく人間がいる。一軒家の家主ではなく。

猫を飼ったことがないのでわからないけど、乾燥したシリアルのようなもののときもあれば、なにか得体の知れない生肉のこともある。弊社は1Fがスタジオなこともあり、カメラマンやスタイリスト、モデル、その他関係者などの出入りで玄関が開いていることが多い。そのため特に生ものが置かれていると虫がわいて会社のなかに入ってくる。これから暖かくなってくる時期は特に。つまり非常に不衛生なのだ。

そこで弊社管理部から区へ連絡し、保健所(かどうかは直接連絡したわけではないので不明)に対応をお願いしたところ張り紙をしてもらった。張り紙の内容を要約すると、「餌をあげないように」「餌をあげる場合は完食するまで待つように」となっている。結果あげてもよいことになっている点や、他人の土地に無断で餌を置いておくことについての言及はなく、このあたりのルールがよくわからないけどとにかくそういった内容になっている。

でも来る。餌を置いていく状況は変わらないでいる。

そんな日々のなか先日ちょうど餌を置きに来た通称「猫おばさん」があらわれた。「餌をあげないように」と書いてある張り紙の貼ってあるすぐ下にいつものように餌を設置していた。

先に書いたとおり不衛生なのと、そもそも素性の知らない人間が日々(毎日)目の前の土地に生ものなどを置いていく状況は気味もわるいし気持ちもわるく、やめてもらいたいので話しかけてみた。

彼女の言い分はこうだった。

「食べ終わるまで待っていればいいと(保健所?から)言われている」「(食べ終わらなかったらどうするのか聞いたところ)持って帰る」「わたしのほかにも餌を置いている人間がふたりいる(え?!)」

加えて不衛生な点について問いただしてみたところ突然の耳を貸さず状態、他人の土地であることについては家主から何も言われていない、とのことだった。

完全に話しが通じない雰囲気満載で余計に一刻も早くやめてほしいとおもったが、ここで素人が下手に追求すると逆に不利な立場になってしまうかもしれないとおもいその場はそこで終わりにし、あとは区なり保健所なりの対応に任せることにした。

とにかくそれ以上こちらが直接なにかできることはなくやめてくれることを願うしかない。しかし残りのふたりは見かけたことがないのだけど計3人の人間がどうしておなじ場所に餌を置いていくのか。早急に解決してほしい。